FESインテンシブセミナー体験記

FESインテンシブセミナーに参加して       2000/8/5

 アメリカのネヴァダ州に本部を置く、FESのフラワーエッセンスのプラクティショナーのためのコースがあり、今年はじめて日本人のためのクラスがありました。
 そしてそのセミナーに参加するためカリフォルニアまで行って来ました。
 そのことについて書きたいと思います。

 私が受けた、FESインテンシブセミナーの会場となったレイクタホのグランリバッケンコンファレンスセンターは、標高2000mほどのところにあり、森に囲まれ実に快適なところでした。レイクタホは、ケン・ウィルバーも一時住んでいたところだけど、ちょうど日本の軽井沢のような避暑地でリゾート施設も満載。泊まっていたところもプール、スパ、テニスコートも完備、まわりにはサイクリングコースもあり、冬はスキー場が多数あり、主にクロスカントリーが盛んなようです。

 施設の中にいくつかのロッジが点在しており、その内のひとつに私たちは滞在しました。セミナーを受ける教室も中にあり、芝生のお庭もすぐ出られるようになっていてとてもよい環境のもとでお勉強が出来ました。

 まずそこに着いてバスから降りたとき、なんともいえないような甘い芳香が立ちこめておりました。こんなに木の香りにつつまれたことはないというくらい。まわりには松とシダーの木が多くあります。しかし日本と違い、何十メートルもの高さがある大木ばかり。
 翌日は、自然の素材を使った雑貨をつくる友達に頼まれていた、流木拾いに余念がありませんでした。松の実もとてつもなくでかいこと!しかし持って帰ることは断念しましたが。松ヤニも結構採取しました。これでお香を焚いて燻せばいい香りがするかも。
写真上 グランリバッケン近くのミムルス(左側)とインディアンペイントブラッシュ(右側)

 目的であるフラワーエッセンスのセミナーは1週間にわたって、朝の9時から夜の9時半(時には10時近くまで)までのハードスケジュール。とは言っても夕方に2時間の休憩があるので、その間にお昼寝をしたり、町まで降りていって買い物をすることも出来ます。
 FESのセミナーで初の日本人のクラスということで、今回の参加はスタッフを含め27名。みな個性的な面々ばかり。

 あと、やはり山なのでいくつかの動物たちに出会うことがありました。リスはもちろんのこと(すんごくかわいくって写真に撮りたかったけどいつもシャッターチャンスを逃している)ネズミもきっと野生なのでしょう、日本のネズミと違ってかわいいものでした。あとやはりすごかったのははじめて間近で野生の熊を見たことです。パンフに野生の熊がたくさん出現します。
 餌をやらないように、という注意事項が書かれてあったが本当に現れるとは。私が見たのは子熊でとってもかわいかったです。けっこうかなり近くで見られました。まるで「あらいぐまラスカル」に出てくる動物がたくさんいる山のホテルのようです。後で夜にフロントまで行った人が帰りに大人の熊が歩いていたという証言があったりして、当たり前にこんなに人の多いところに出てくるなんてちょっと大丈夫かと思ったりしました。

 さて、今回のセミナーの指導者にあたるFESの創立者リチャード・キャッツとパトリシア・カミンスキーについて少し触れておきましょう。この二人は夫婦ですが、常に会話が絶えないのでかなり仲のよい夫婦のようです。二人とも牡羊座なのでいつも同時にしゃべりたがり、行動的なところが笑えます。
 リチャードは、パトリシアの紹介によるとかなりの秀才で数学者であったのですが、会ったときはまったくフラワーチルドレンそのものの髪の長いヒッピーの青年だったようです。彼はとてもシャイなのかアメリカ人にしては、めずらしく笑いながらしゃべるという、日本人には大受けだった特徴がありました。しかも犬のような中途半端な笑い方で誰も笑っていないのに、一人で受けてしゃべりながら笑っているのがおかしいったらありませんでした。まじめな人間だけに、くずそうとしているところが伺われる彼は、ジニアのエッセンスをよく飲んでいるようです。ジニアは、子供のような無邪気な遊び心を表す花です。そんな彼もかなり大きなトラウマがあり、そういったことが影響してか人に対しての気遣いなど、日本人的な感じがして神経の細やかな人という印象を受けました。

 一方パトリシアのほうは、とってもパワフル。
 田舎育ちでのびのび育ったことが伺えます。彼女のエネルギーの強さにみんな圧倒されそうなくらいでした。主な講義は彼女によって進められましたけど、彼女はシュタイナースクールの教師の課程を経ていることもあり、彼女の授業はすべてにおいてシュタイナー的な要素を盛り込んでありました。それがFESの大きな特徴でもあります。多分こういった授業は、他のフラワーエッセンスのプラクティショナー養成機関には見られないと思います。彼女自身天使やディーバとのコンタクトを常にしていることはもちろんオーラなどの透視能力もあります。しかし、そんなことはごくごく最小限度しか触れられることはありませんでした。あくまでディテールの細かな観察から始まって具体的な分析を経て、イマジネーションに働きかけるというやり方を中心にします。

 そのことが植物に対する見方、花に対する接し方を大きく変えることになりました。
 もはや日本に帰っても以前のような見方ではなくなりました。
 カウンセリングの進め方やエッセンスの組み合わせ方にしてもかなりおもしろく興味深かったです。授業については次にお話しましょう。

 

フラワーエッセンスへの深い理解1           2000/8/7

 あんまり長くするつもりはないけれど、いかにパトリシアとリチャードの授業がすばらしいものであったかほんの少しでもお伝えしておきたいと思います。
 そして、その授業をより深いものにするために、欠かせることの出来なかった存在である通訳をされた王由衣さんについても少し触れなければなりません。彼女の生徒が参加者の中の半数ほどいるので、由衣さんの通訳にかなりの信頼をもっていました。その仕事ぶりにはびっくりさせられました。あのすごい勢いでしゃべるパトリシアとペースを同じくらいにして、即答で通訳していくのは並大抵ではありません。しかも内容が濃いし。この通訳は、由衣さん以外に考えられないくらいです。私たちは書くのがまったく追いつかず大変でした。

 授業は、初めのほうからいきなりアートセラピストの女性を招いてのゲーテの色彩理論と色を体験するための実習が行われました。
 彼女がついていた先生もまたシュタイナー派の絵画療法士でやり方もまったくシュタイナー的。パステルを使って虹の色を塗り、その色から花の絵を描くというものでした。描いた後後ろにずっとみんなの作品を貼っておきました。夜にはパトリシアがクライアントに描いてもらった絵のスライドをみながら、さまざまな症例を聞くことが出来ました。こうして積極的に絵を描くことを取り入れているようです。そして自分にとっての主要な花の絵を描き、その花のアファーメーションを書くというやり方もよりエッセンスの効果を強くするようです。それは私たちも最後にやりました。

 朝、グランリバッケンの周りでもたくさんの野生の花が見られるので、何度か観察しに行きました。
 そしていかに、花やその植物を深く観察するかを教わりました。花のつき方はどうなっているのか、葉のつき方はどうか、形や色、手触りはどうか、根っこはどうか、周りの環境はどうか、寄ってくる虫はどういうものか、など植物を知覚するための12の窓というのがあり、12の項目から深く植物の本質的意味を理解します。
 その中で特にパトリシアが集めているのは、花や植物に関しての伝説や神話。私もこのことはアロマセラピーをやっていても興味があって本を読んだりしていました。パトリシアが持っている花にまつわる話が載っている絵本をいくつか見せてもらいました。ほとんどネイティブアメリカンのお話ばかりですけど、とても興味深いものでした。その後も度々、花に関するフェアリーテイルを聞かせてくれました。シュタイナーの教師のための授業の中でもフェアリーテイルは重要なものです。その花のそばですごし、そこで浮かんでくるお話を書き留める、それが花から受け取ったフェアリーテイルの始まりだということです。一度私もやってみたいです。
写真上 色彩に関する授業。先生が描いたお手本の絵

 植物に関しての2人の見方は、非常におもしろいものです。書留めきれなかったのが残念なくらい。たとえば、ミュレインという花、これは良心に関係するお花です。この花はまっすぐで背の高い植物です。そして背骨に異常のある人によいとのこと、またまっすぐに正直に立つことができないという状態の人にもよいそうです。それは天使が背骨を通して働きかけるからなのです。症例の中でうそをつくのがやめられない女性が、1年以上ミュレインのエッセンスをとることで背骨のゆがみもある程度治ったというのがありました。

 他のエッセンスをやっている人はどうかよくわかりませんが、多分FESでのやり方の特徴にもなるのではないかと思いますけど、核となる一つのエッセンスを取る期間が非常に長いということもあげられます。普通は、何か変化があらわれた時点でそのエッセンスをとることをやめるものですが、変化があらわれたということはそのエッセンスが働いているという証拠なので、それからさらにそのエッセンスをとり続ける必要があるのです。そして次の段階へと導かれます。そうすることによってより深い変容を遂げることになります。それが4段階まであります。多分まだ日本ではエッセンスの処方をするときに同じエッセンスを1年以上ものあいだ取るように進めるケースは少ないと思います。特に飽きっぽい日本人ならなおさらです。無理に1年とか取らなくてもいいけれど、花と深く取り組むということはとても重要です。これがフラワーエッセンス療法の本来の目的になることだと思います。

 それから、FESのエッセンスを処方するための手がかりとなるものとして、メタレベルのアーキタイプをとらえるということも大きいものでしょう。それは感情のレベルである月のレベルから始まり、肉体面の火星のメタレベル2、魂について知ること、変化をおこす能力である水星のメタレベル3、人生の目的をあらわす木星のメタレベル4、創造性とセクシャリティに関係する金星のメタレベル5、死やカルマに関するメタレベル6、スピリット、霊のレベルである太陽のメタレベル7、そしてすべてをカバーする地球に関する、エコロジーサイコロジーであるメタレベル8まであります。けっこうおもしろいのはレベル8に関するグリーンの花のエッセンス、環境問題に取り組んでいる人のためのエッセンスというものもあるのですね。

 処方の組み方もおもしろいもの(同じ色でまとめるとか同じきく科でまとめるとかけっこう多いそうです)でしたけど、それを体で表現するというのもおもしろかったです。
 花の形をムーヴメントで表現することを朝、芝生のお庭でけっこうやりました。例えば、レスキュー又は5フラワーフォーミュラの五角形は人間の体を表します。東洋医学での五行陰陽説と同じですね。まず頭頂にスターオブベツレヘムそれが右足に降りて、ロックローズで固められます。そして左手へとエネルギーは流れ、左手にクレマチス、それが右手へと移動し、チェリープラムでバランスを取ります。そして左足へと流れインパェンスになります。この動きをやることとエッセンスをとることは2重の効果が得られるそうです。

 パトリシアは度々、さまざまな詩や祈りを合間やおやすみ前に朗読してくれます。芸術的な表現がより花に対するイマジネーションをひろげるものにしてくれるみたいです。FESのロゴマークとなっているアイリスは、よく使われるエッセンスの一つのようですが、アイリスは創造性やインスピレーションを表します。2人の授業を通してアイリスがFESのロゴになっているわけがわかったような気がします。花とより深くつきあうにはイマジネーションの扉を開けることがより大切なことなのてす。

 さてフィールドトリップについては次回に。

 


フラワーエッセンスについての深い理解2    2000/8/8

 授業の中盤にあるハイライトは、より標高の高い山へのフィールドトリップでした。
 グランリバッケンでもすでに花の時期が終わったものも多く、より山の高いところで多くの花の盛りの時期を見ることが出来ます。朝早くからバスに乗り込み、レイクタホの反対側へ回った山へと向かいました。

 山歩きというと私は、日本の山をおもい浮かべ、かなり大変かもと日頃の運動不足から心配していたのですけど、思ったより歩きやすい道でしかもところどころ開けていて、なだらかな斜面になっています。花のエネルギーに満ちあふれていたこともあるのでしょうけど、おかげで翌日筋肉疲労に悩まされることはありませんでした。しかし、山の高いところにはまだ雪が積もっているところが、ところどころにあったので、かなりの標高だと思います。そのわりに特に息苦しくもなく、多分日本のように湿度がないこともわりと楽な要素かもしれません。かといってそんなに寒くもありませんでした。日差しはやはり太陽に近いだけに強いものでした。

 行く少し前に、TVでみた南アフリカの楽園のような野生の花畑にそっくりな風景が見られました。一度にたくさんの種類の花が咲いています。インディアンペイントブラッシュ、セージブラッシュ、マウンテンペニーロイヤル、マリポサリリー、アスター、ルピナス、わすれな草、シューティングスター、ファイアーウィードなどなど見られました。やはり野生の花を実際に見てみると写真とは大違いで、その花に対するイメージも変わってきました。ウィロウなんか日本の柳とはまったく似ても似つかない姿だし。

 国立公園かなんかになっているので、たくさんのハッカーたちがいて、けっこう犬づれで歩いている人も多くいました。途中に大きな湖もあり、そこでランチを食べました。こんな山歩きだったらもっと来たいなあと思いました。(多分日本での山歩きというと苦しいイメージが私の中である、急な坂道が延々続くようなイメージ)

 それにしてもリチャードとパトリシアのたくましいこと。
 山のもっと上のほうまで二人は、ハイペースで進んで行ってしまって、最後までついていった人はごくわずか。植物観察の宿題があるので、私も途中でリタイア。しかも帰りのバスではけっこうみんな疲れたりしたので、寝てたけどバスが着くまでの90分あまり、二人はずっとバスの中でしゃべり続けていたのでした。
 エネルギーありあまってるね。
 フラワーエッセンスをつくる仕事をするための条件として、タフでなくてはならないとも言えますね。アメリカ人は全般的にタフですけどね。


 今回で残念だったことは、FESが本部をおくテラフローラを見られなかったことと、フラワーエッセンスを作る実習がなかったこと。
 野生種のものでエッセンスをつくる他にFESでは、バイオダイナミック農法で育てた植物からエッセンスをつくるものもあります。しかしそれでも花が咲いたらそれでいいというわけではなく、その花のエレメンタルが十分に着くまでに5年かかるそうです。そしてフラワーエッセンスをつくるのもかなりタイミングが重要なようで、すべてが揃わないと作らないそうです。そのあたりからFESのエッセンスの質の高さが伺えます。その花の定義も十分にリサーチしつくして初めて商品化されます。
 初めての日本人のためのクラスでリチャードとパトリシアは、日本に対する興味をより深く持ったようで日本に来たいともいっておりました。

 この授業を通してふと思い出されたのは、多分日本では、シュタイナーの研究をされている方の中に関わりを持っているであろう宮沢賢治のことでした。ちょうどNHKで竹中直人が宮沢先生の役で、宮沢賢治の授業を再現していましたね。あれがちょうど植物に関する授業で何かよく似たものがありました。生徒たちに植物になってもらい、感じるということを大切にしてもらったり、それぞれの種を考えてもらいイマジネーションを広げるようなやり方でした。

 まだまだ書ききれない部分もありますが、このクラスで学んだことはこれからの仕事に大きな変化をもたらしそうな気がします。
 日本でもフィールドトリップをしたいと思います。
 何かわからない点、知りたいことなどあれば私のほうへ質問受け付けております。
 読んでくださってありがとうございます。

 なお写真については、花のクローズアップが撮れるようなカメラではないので感じだけお伝えすることになります。多分リンクを張っている高原さんのサイトにてもっといいお写真が見られることと思います。そちらにも体験話が載っています。


写真上 フィールドトリップで歩いた山の風景。なだらかに開けている
写真中 ランチを食べた湖。山に雪が残っている。
写真下 グリーンゲンチアンについて説明するパトリシア