フラワーダイアリー

季節折々の花について観察したことや
その花にまつわる伝承、神話、花の薬用効果、花の性質など紹介していこうと思います。
フラワーエッセンスになっている花が中心ですので、
フラワーエッセンスの勉強をされている方の参考にもなるかと思います。

 

松葉海蘭(マツバウンラン) 2004/6/6
 学名 Linaria Canadensis
 科名 ゴマノハクサ科ウンラン属
 花の時期 4〜5月
 園芸種 リナリア(姫金魚草)

帰化植物としてここ数年、線路沿いなどを中心にいたるところで見られるようになっている。学名のCanadensisは「カナダの」という意味だが、原産がカナダかどうかわからない。
こんな温暖な地域で繁殖しているので元のものとは違っている可能性は高い。
その証拠に他のウンラン属を検索してみると、とてもたくましい花がほとんどだ。
スナップドラゴンの仲間らしく力強さ、たくましさが伺える。
リナリアそのものはあざやかな色が多く、マジェンダ色の花は真ん中の白い部分との対比が目立ち、マツバウンランとは見た目がかなり違って見える。
マツバウンランは薄い紫色の真ん中に白なので、淡く境界線が甘く風景の中にとけ込んでいることが多い。そのため私はしばらくこの花が目にとまりにくかった。

松葉のようなチョロチョロした葉に長細い茎で、4、50cmくらいの高さある。
茎はつるっとしていて毛はない。花は8mmくらいの大きさで心唇形の形をしているが、
白い部分はぷっくりふくらみがあり、姫金魚草というくらいなので小さな金魚のような形にも見え、とてもかわいらしい。雄しべは2本でかなり奥まった場所にあり、表からでは見ることが出来ない。おそらく蝶のような長い口を持った昆虫でないと蜜は吸うことが出来ないであろう。

リン酸の多い、乾燥したやせた土地を好み、窒素を含んだ土は好まない。
根は深くなく、するっと簡単に抜くことが出来る。

リナリアの花言葉は「幻想」「私の恋を知ってください」
同じウンラン属の仲間でホソバウンランは肝臓や眼、皮膚などの治療に用いられたという記述があった。

さて、私は最初この花といると成長期の子供(思春期あたりまでの)といっしょにいるような気がしていた。
ひょろひょろと背がのびているが、まわりと適当な距離をおいて横とのつながりがまだ結べない。根も深くのばせず、葉も大きくない。この植物は密集はしているけど、密集するまではぽつぽつ生えて、少しずつ隙間に埋まっていくような生え方をしている。
しかし線路脇に集中し、電車が通るたびにゆらゆらすごく揺らいで元に戻る姿から柔軟な姿勢を見ることが出来る。この柔軟さゆえに生き残った植物ともいえる。
乾いた土地を好んだり、生え方などから風のエレメントと深い関係が見られる。
風は知性や軽さ、フレキシブル、創造性、スピーディー、クリア、華奢で背が高い、春、年齢が若いというイメージが強い。ネガティブな意味では移り気、散漫、根気がない、不安定というのがある。
成長期の子供たちのように軽く、やわらかい頭、精神があり、柔軟な意識を持つことが出来る植物なのかもしれない。
しかしネガティブに働くと風景にとけ込むように注意が散漫し、不安定になりがちになるのではないだろうか。
洞察力、適応力との関係があるかも。新しいグループや環境の中でやっていくときに必要になってくるエッセンスかもしれない。
水瓶座時代にはふさわしい花のひとつですね。
幼稚園から小学校とか小学校から中学へあがったばかりの子供さんにとってもらったら
どうだろうか・・。


ジンジャーリリー(Hedychium coronarium)  2003/12/20
 
科名 しょうが科
  原産 インドからマレーシアにかけて
  半耐寒性多年草

11月、近所の畑に白い美しい花を発見。葉をみるとまぎれもなく、しょうが!
多分ここの畑ではしょうが収穫用としょうがの花鑑賞用と2つ植えられているようだ。
一部のしょうがしか花は咲いなかった。
白いハート型の花びら(実際はおしべが変化したものらしい)の真ん中がほんのり黄色で、ものすごく甘く、すっきりとした香りがする。
ほんとマドンナという感じのする花だ。
高さ1〜2mの穂状花序で一度に花が咲くと豪華な感じもある。

ジンジャーというとハワイでさんざん見たトーチジンジャーやレッドジンジャー、ピンクジンジャー、キラウエアにはびこっていたカヒリジンジャーなどあり、どれも色も形もさまざまで美しい。沖縄の月桃もシェルジンジャーといい、しょうが科である。これもまた形がまるで違う。花だけではジンジャーとわからないので、葉をみる必要がある。
ジンジャーはスパイスとしてアジア一帯ではかなり盛んに使われている。
日本でも薬味として大活躍。辛みがあり、消化促進と体を温める作用がある。
風邪をひいたときにもしょうが湯はよく飲まれる。
欧米では紅茶やハーブティーの中に入っていたり、クッキーの中に入ってカルダモンなどと同じような使い方をされている。
ジンジャーは体を温めるだけでなく、乗り物酔いやつわり、めまいなどにもよいとされている。ジンジャーの砂糖漬けなどかじるとよいらしい。
お菓子などに使われるように辛いのだが、甘さも持っている感じである。
花の香りの甘さから連想される。

スパイス的な植物というのはたいてい火星の影響をうけ、意志の力を促進させるような作用がある。カイエンヌなどそうだ。
ジンジャーもその類ながら、花をみると女性的な部分を感じずにいられない。
トーチジンジャーやレッドジンジャーなどは戦士的なイメージがあるが、月桃やジンジャーリリーはまたがらりと違う。かなり女性的である。

ジンジャーリリーはハート型の花びらが蝶のように見えるので
ホワイトバタフライジンジャーという名前が付いている。
ハワイでは香水やレイなどに使用されている。
確かに花をさわると見た目と反し、非常に固く、しっかりしている。
レイをつくるのに適している。ハワイの花って固い花が多い。
日本の花でレイが作れる花ってあるかなあと考えるがなかなか思いつかない。

花の形、純白色、甘い香りから清楚なイメージが強い。
フラを踊るにしてもアウアナのムーディな曲が似合いそうだ。
しかし芯の強さがある。ハワイの人でいうとかなり古いがアグネス・ラムみたいな
感じかしら。体型的にも清楚ながらイースターリリーのようなヨーロピアンなものでなく、ちょいしっかりめだけど、顔は清楚な人みたいな。
プルメリアもちょっと似てるかな。

 

アスクレピアス(Ascrepias curassavica)  2003/9/14
 ががいも科アスクレピアス属(トウワタ属)
 原産地 南アメリカだったり西インド諸島、北アメリカなど。熱帯地域
 花の時期 7月〜9月(日本の場合)

園芸種としては宿根パンヤとかアスクレピアスと呼ばれることが一般的で、トウワタと呼ばれることもある。
海外ではミルクウィード、バタフライウィードなどと呼ばれる。

そのさまざまな呼び名の通り特徴としてヤナギトウワタはヤナギの葉のようになっている。またパンヤノキに似ている。
種が綿となり飛んでいく。葉や茎を切ると白い乳液が出てくる。
蝶が好んで訪れるといったものがある。

花は園芸種では黄色、朱色と黄色の組み合わせが多い。
がアメリカでは80種ほどあるようだ。
みな花がひとつの茎が分かれていくつかのつぼみをつけ、順に落下傘かかんざしのように変わった綺麗な形をみせる。下にそりかえった部分は萼かと初め思っていたが、緑色の萼はきちんとあり、それはどうも花弁のようだ。真ん中の部分も花びらのように見えるがおしべを包んだ袋のようになっている。本で調べたら花冠と副花冠になっている。
副花冠なんてはじめて聞いた。5枚の花冠で上から見ると星の形をしている。
風媒花なのでその中で種と綿が作られるのだろう。

花言葉がとてもおもしろい。「行かせて」とか「行かせてください」というのだ。
これは種が綿毛とともに飛んでいくことから言われているのだろうが、ミルクウィードのフラワーエッセンスの定義を知っているとなお興味深い。

ミルクウィードのエッセンスは依存と関係が深い。意識を鈍らせるために薬やドラッグ、アルコール、過食、過眠などなど何かに依存しなくてはやっていけない人のためのエッセンスだ。


トウワタには毒がある。毒がある植物と薬物依存の関係も興味深い。
その毒のある葉を食べて成長し、ふ化する蝶がいる。
オオカバマダラという蝶だ。この幼虫はミルクウィードと共生関係にある。
毒のある葉を食べても実際毒をもつ幼虫は全体の25%らしい。
これも鳥に食べられないようにするための策のようだ。
オオカバマダラの幼虫は黒と黄色のストライプで目立つので鳥にねらわれやすいらしい。
実際毒のない幼虫を鳥に食べさせて、後から毒のある幼虫を食べさせたところかなり苦しんだのでその後毒のない幼虫を食べさせようとしても
どんなに空腹でも食べないということが実験の結果わかったらしい。

アメリカではトウワタはミルクウィードファミリーにあたる。
トウワタが日本に天保年間に渡来したらしいことからががいもというのはずっとそれ以前から日本に存在していたことになる。

ががいもは「蘿芋」と書き古事記の中で 少名毘古那神の乗った羅摩 (ががいもの古名)という舟のことでもある。
つまり日本古来の植物と思われる。
ががいもはががいも科ががいも属で、ミルクウィードと同じように葉や茎をちぎると白い乳液が出る、星型の花、根に毒を持つ、
種は綿毛となり飛んでいくという特徴が一致している。
しかし唯一違う点は花や葉の状態も若干違うが、ががいもはつる性植物であること。
ががいもが日本版ミルクウィードとしたら、立つことが出来ないほどの自我の弱さを現すのだろうか。

実をいうと私は何度かミルクウィードのエッセンスにお世話になっている。
過食傾向もあるが、けっこう過眠傾向があるのだ。
一日何時間寝ても足りない時もあったりする。(しょっちゅうではないが)特に疲れるようなことをしたわけではないが、
眠りたくなる・・これはくせとしか言いようがないくらい。
眠ることに依存しているということに気づいたのは、ミルクウィードのエッセンスの存在を知ってからだ。薬物やアルコール依存の傾向はないが(たばこも吸わない)、自我の意識を鈍らせるということがメインなので、けっこうテレビなど見だしたら止まらないとか、かなり昔は漫画中毒っぽかったり(ひまさえあれば何度も読んだやつでもすぐ読んでしまう)、コーヒーや砂糖中毒の気もある。
子供の頃は噛むくせがひどく、鉛筆や爪を噛むのがやめられなかった。
意識をどんどん鈍らせるということからミルクウィードは海王星との関わりがありそうだ。

今までミルクウィードで過食が治まった(かなり短期の傾向の場合)という症例も私のクライアントでいる。
しかしわりと誰でもやめられない行為を持ってたりする。ストレスからくるだろうが、自我の意識の弱さからくることが大きい。アダルトチルドレンなどまさにそう。
依存中毒に陥ったらなかなかそこから自立していくのは難しい。
自分で自分を満たすことが出来ないと信じてるからだ。
そうなると心理療法の助けが必要になる。

ミルクウィードの本来の姿である自立心や独立心を育てたい人にはぜひマリポサリリーやバターカップなどとあわせて取って欲しい。

ふと寝る前に「眠りの森の美女」が浮かんだ。
まさにこの主人公は魔法によって意識を鈍らせ、眠りの世界にひきこもり、何年も王子様が来てくれることを待つ話。ミルクウィードがタイプレメディと言ってもいいかも。「白雪姫」もちょっと似てるかな。
毒リンゴを食べて王子様を待つあたり。


 

種から育てたチコリちゃん    2003/8/31
早朝見る幻想的なブルー、普段はうす紫。
下から光りを通してみるとよく舌状花がみえる。
半日花で触ると繊細ですぐ形がくずれる。
ロゼット状の葉から1mくらいのびて、次々と花が咲き、長く楽しめる。


・徳島の黒沢湿原にて(7月下旬)              
 至るところで咲いていたうつぼぐさ(セルフヒール)、

・ホタルブクロの中の様子(めしべが真ん中にあり、萎縮したおしべが奧にある。雌花。茎や葉が赤紫になっている。)

 

 

 

 


よくわからなかった花。ノギランっていうのが近いのかな?この花わかる方教えてください。

園芸用のミムラスと高松の街路樹、レッドチェスナット  2003/7/10

ミムラス(5月くらいから花咲き始め)

葉がすごく出てきてたくさん花をつける。
すべて終わったかなと思ったら、枯れた後にまた葉が出て花が咲く。
夏中繰り返されるのだろうか。
この花がたくさんついて次々出てくるのは人間関係に深くかかわる
モンキーフラワーならではのジェスチャーかも。



5月の連休の頃の高松中央公園横の街路樹はレッドチェスナットの花であふれる。
レッドチェスナットはバッチのエッセンスにもあるが、他人のためにエネルギーを使ってしまう人。花の色はレッドといってもやさしい色。

わすれな草(Myosotis arvenis)  2003/7/5

科名 ムラサキ科
原産地 ヨーロッパ、アジア
開花期 春から夏


 わすれな草は日本名だとそうおかしくもないけど、英語は「Foget me not」=「私を忘れないで」というセリフがそのまま名前になっていて、とてもおもしろい。
通りすがりに「私を忘れないで!」と花から言われる場面がふっと出てくる。
 もちろんこんなかわいい花を見逃すはずはないけれど。

ボラージュファミリーで日本だとムラサキ科だが、この花は藤色でライラックのようなブルーである。中心の黄色い部分とまわりの星のような白いマークがこの花を印象だたせている。花はとても小さく密集して咲いているように見えるけど、一つの茎に連なって小さな花がつき、下から順に花が開く。先のほうにいくとまだつぼみでこのつぼみはラングワートと同じように赤紫色をしている。そしてくるんと丸くなっている。
その姿からサソリクサとも言われたそうだ。
野生の花はもっと長く、大きい。園芸種はこじんまりとまとまって葉の中に花があるという感じ。徐々に葉の中から花が咲いたまま茎がのびてくる。

学名にあるミオソティスはギリシャ語で「ハツカネズミの耳」をあらわし、葉の形が
ネズミの耳に似ているところから来ている。葉は細かい毛で覆われている。

藤色は霊性をあらわす色で、花の形の五芳星は転生をあらわすらしい。
この花が別次元にいる霊とのつながりを確かめさせてくれるものであることから
「私を忘れないで」という言葉を代弁してくれた花ともいえる。
ちなみに同じムラサキ科のコンフリーは過去生との関わりに関係する。

他に園芸種ではパステルピンクと白があり、どれも淡い感じでかわいい。
こぼれ種でいくらでも増えるらしいが、それが「忘れないで」の意味も
あるかもしれない。

☆わすれな草にはいくつかの伝承があるが、ふたつのストーリーを紹介しよう。☆
ひとつめは
 アダムがエデンの園にある植物すべてに名前をつけていて、この花はとても小さいので見過ごしてしまった。その後アダムは庭をまわってその名前が気に入っているかどうかみんなに聞いてまわったとき、足下で消え入りそうな声がした。「私はどう呼ばれたらいいのでしょうか」アダムが見下ろすと草の影から恥ずかしそうに青い姿をのぞかせていた。アダムはその美しさにみとれ名前を付け忘れたことに驚いた。
「さっきはおまえに名前を付け忘れてしまったけど、二度は忘れないような名前をつけさせておくれ。そうだ『わすれな草』にしよう。」こうしてこの青い花はわすれな草になった。

そしてもうひとつは
 ひとりの騎士が恋人と急流のそばを歩いていたが、彼は彼女を喜ばせようと水際近くの土手にはえている青い花を摘もうとした。しかし彼は足をすべらせて水に落ちてしまった。愛する者にその花を投げると、流されて溺れる前に「私を忘れないで」と叫んだという話。

 うちのわすれな草はすでに花は終わり、抜いてしまった。来年どっかで芽を出すだろうか。
 写真は4月に撮った花の咲き始めの様子。6月半ばまで花は咲いていた。

西洋ヒイラギ(ホリー) 2003/4/18
学名 Ilex aquifolium
科名 モチノキ科
花の時期 4月〜6月

去年の12月にクリスマスシーズンに出回る西洋ヒイラギの鉢植えを購入。
花観察目的。
このヒイラギは4月始めに花をつけた。しかし赤い実はそのまましっかりついたままだ。
観賞用のホリーなんでこうなのかもしれない。
ホリーは本来雌株と雄株が別々になっており、実を結ぶには2株なくてはならない。
クリスマスに出回るホリーはチャイニーズホリーかもしれない。図鑑で調べるとちょっとそんな感じ。花も4月に咲くらしいし。
花の色もきれいな白色というより、グリーンがかった白。すぐにはなびらがぽろっととれる。しかし芳香は甘くて、秋に咲くモクセイ科のヒイラギ(よく混同される)と同じような香りだが、モクセイ科のものより強くない。
ホリーの精油が作れたらいいのになあ。
実際ホリーは20mにもなる大木になったりする。
常緑樹なので常に緑があり、永遠の生命を司るとも言われている。
ふと思ったのは本来この花は復活祭、イースターのときに開花し、クリスマスの頃に実を結ぶのではないかと。キリストとの関わりが深い花だと思う。
白い十字型の花びらとおしべはそれを物語っている。
キリスト教ではホリーの棘はキリストの受難、赤い実はキリストの血の滴りをあわらすそうだ。
Aquifoliumはラテン語では「針のような葉をした」という意味だが
このホリーは古い木になっていくと、上部にいくほど次第に丸みのある棘のない葉になるようだ。受難が解けていくのだろうか。
ホリーの大木に花が咲きほころんでいる様を一度見てみたい。


☆かたくり(Fawn lily)  2003/4/13
学名 日本のかたくり・片栗(Erythronium japonicum)
西洋かたくり・イエローフォーンリリー(E.grandiflorum)
フォーンリリー・FESでフラワーエッセンスとして使われている種
       (E.purpurascens)
科名 ゆり科かたくり属
花の時期 4月〜6月(花の見頃は10日程度で、この時期徐々に桜と共に北上していく)

薬草としてのかたくり :
球根からとれる澱粉を片栗粉として使用された。
風邪、下痢、腹痛のあとの滋養、擦り傷、おでき
湿疹などに効果があるといわれる。
花や葉はほんのり甘みがあるらしい。

今年の春はかたくりを見ることが出来た。山の奥のほうでしか見られない花なので
歩く覚悟がいる。それでもきっと北国のかたくりほどではないだろう。
私は大阪の箕面ビジターセンターの薬草園でちょうど見頃のかたくりを見た。
駅から2時間ほど歩いてかなり疲れた。
思ったより花は大きく、可憐なというよりたくましい感じがした。
花が開くまで3時間くらいかかるので日当たりにもよるがそこでは
午後のほうが見頃だそうだ。なるほど11時くらいより午後から見たほうが
よく陽があたってより開いていた。

同じような時期に去年の秋に植えた西洋かたくりの球根から3月の半ばに芽が出た。
ときどき存在さえ忘れて水もやらない時もあったというのに。
鉢植えながらそのかたくりもすくすくと育って花を咲かせてくれた。
それで日本のかたくりと西洋かたくりの比較が出来た。

まず日本のかたくりは色はピンクがかった紫色で西洋かたくりは黄色。
FESのフォーンリリーは白っぽい紫に中心が黄色のようだ。
そして葉は一つの茎に2枚の葉は同じだが、日本のものは班模様のある葉で
地面に対して横に倒れている感じ。西洋のものは葉は緑で模様はなく、
チューリップのように立っている。
また他の図鑑など調べていると西洋かたくりはひとつの茎から花が複数つくらしい。
フォーンリリーも写真からするとそのようだ。
たまたま私が持っていた北アメリカの野草の本に載っていたイエローフォーンリリーの
写真は一つの茎に一つの花のようである。うちの鉢植えに咲いたやつも同様。
花の形は同じだが、昆虫が蜜を吸うときの目印となる花の内側についている模様の蜜標は
日本のかたくりのほうがくっきりとした美しい模様をしている。
西洋かたくりのほうは印程度だ。
おしべやめしべの大きさも日本のもののほうが大きいが、これは咲く場所にもよるだろう。
花びらのそり方はこれも育つ環境に左右されるだろう。図鑑に載っているイエローフォーンリリーの写真は花に関しては日本のかたくりをそのまま黄色にしたような感じだ。
私の育てているかたくりは丸くしかそらず、小さく軽い感じがする。色も上からみるとグリーンの筋が入っていて黄緑色っぽく見える。
ゆり科の特徴である3枚の花びらが重なって6枚になっており、めしべのまわりにおしべが6本。葉は水をはじくようになっており、金色の光沢がある。
これは日本のかたくりもよく見ると見られる。

こちらのサイトで北アメリカのフォーンリリーの写真が見られる。かなり背が高い感じ。

カタクリは英語ではDogtooth violet 又はDogtooth lilyのほうがポピュラーなようで
日本のカタクリからは犬の噛み歯という感じは受けないが
イエローフォーンリリーの丸く反る感じは理解出来る。
英語だとモンキーフラワーとか植物の様子を動物にたとえるパターンがおもしろい。

たくさんの野草ファンを魅了する花だけあってそのひとつひとつは美しい姿をしている。
ゆり科の持つ気品さ、女性らしい受容性を兼ね備えている。
日本ではかたくりは希少価値なもので、なかなか花を取ることは出来ないので
日本のかたくりでフラワーエッセンスを作ることは難しそうだ。
しかしもし日本のかたくりでエッセンスを作ればまた意味が違ってくるだろう。

FESのフォーンリリーは繊細で敏感なために一人で過ごす時間が多く、精神的作業に没頭している人という感じで、その人の霊的な才能を世界にむけて奉仕していくのを助けるエッセンスである。イエローフォーンリリーだとどうなるのか。もっと対人的な部分や日常レベル(第3チャクラ)でのところに働くかもしれない。

日本のかたくりは母親的な感じを受ける。紫のゆり科の花というとスターチューリップもそうだが、高い意志とのつながりと地面に近い葉の広がり方から上と下をつなげる意味も
あるかもしれない。光にあたったときにあの紫色は際だった美しさを放つ。
その冷たさや近寄りがたさが母親といってもマリア様のように高いところにいる存在のように思えたりする。かたくりの花弁は他のゆり科の花と比べて大変薄い。
なので反り返ったときに大変よく光を通す。しかも花びらの一枚一枚をよく見ると
筋がたくさんある。その筋の面に光りがあたることによって鏡のように反射し、
透明感を増すこととなる。

長く地中に埋まっていることと花がつくまで7年くらいかかること、
花が開くのもゆっくりであるが、そうであるにもかかわらず花弁が反り返る。
時間をかけて何かを表現する力を持っているということだろうか。
陽光にあわせて花びらが開くので、いろんな表情が見られるのも人々を飽きさせない。
光とダンスを踊っているようだ。
春の初めまだ寒いかなという頃に花が開くのも
デリケートなかたくりにとってはちょうどよい温度で、
それ以上暖かでも寒くても耐えられないのではないかと思う。

ひきこもり人口はいったい何人いるのかしらないが、いつの間にか日本ではひきこもり
する人々が少なくない時代になった。私も半ひきこもりのようなものだが、人間のエネルギーは同じだけあるとしたら、外に出ないことに向けられたエネルギーはすごいものだ。
外へ出て行くのと同じだけあるのだから。
精神的に病んでいる人やひきこもりの人たちが表現する芸術というのは、時々すばらしいものができあがることがある。これは精神的なエネルギーを内側に十分ためていないと出来ない。冬の寒さを十分に経験した上で、最初の暖かさで花開くだけのエネルギーをためることが出来るのだ。年々少なくなるかたくりとは反対に内にこもる人間が多くなっていくのは皮肉なものだが、フォーンリリーはそんな人たちに役立つかもしれない。

かたくり 写真(西洋かたくり)

かたくり 写真(日本のかたくり)


 

☆ラングウォート(Pulmonaria officnalis)
 科名 ムラサキ科
 原産地 ヨーロッパ

 カタログには4月上旬開花予定だったが、ここは暖地なので2月の終わり頃には花が咲いていた。  肺の草という名前通り、花を乾燥させて気管支炎や肺の病のために使われたらしい。3月末の現在も咲き続けている。
 花は最初赤紫色で茎も萼も赤紫になる。しだいに青紫色になる。
 花弁が落ちたあと、萼も茎も黄緑色になる。
 葉はムラサキ科特有の茎を包むように互い違いにつき、毛におおわれソフトな感触。
 まだら模様の葉が肺を連想させることからも肺の病によいとされた。
 うちに植えているのはコモンラングウォートだが、葉に模様はない。
 ムラサキ科の花は他にボリジ、コンフリーなどがある。柔毛に覆われている、葉が花に比べて大きい、房ごとに花が咲くなどの特徴がみられる。ラングウォートももしかしたら大きくなるかもしれないが、ボリジやコンフリーは1m以上の大きさになったりして、そのわりに花は小さいので、とても守られているような感じがする。
 花弁はよくみると縮れていて優雅な感じに見える。
 この花からエッセンスをつくるとどのような効果があるのだろうか。
 やはり肺にちなみ、呼吸することと関係するかもしれない。
 地味だが気になる花である。


 写真ではレッドクローバーとニオイスミレとの寄せ植えにしている。
 3月はじめに撮影。その後レッドクローバーにのっとられそうな勢いである。

☆イランイラン(ylang ylang) 2002/11/9
 学 名  cananga odorata
 科 名  バンレイシ科
 原産地  フィリピン


 この花を観察出来たのは大阪のさくやこの花館の温室である。
 チャボイランイランというものだが、イランイランの花を初めてみた。
 大変気になる花である。この香りは人によってかなり好きか嫌いかしか分かれないところがおもしろく、花のオレンジ色とか陰の強いフローラルな香り、女性の生殖器などを整えるあるいは性的な抑圧を解放するとかの効能からあきらかに第2チャクラにかかわる花であることがわかる。
 この花の形をみて想像するのは「カーテン」。細長い花弁が下に垂れているような状態で中の様子がよくわからない。一番にこの花を見たときに私は下から中をのぞき込んだ。中心部は赤茶色い。めしべやおしべは奥に引っ込んで飛び出ていない。きく科の花の中心のようだ。この花の蜜を吸う虫はかなり限られるだろう。
 私は、何度か夢の中に出てくるカーテンが、ひらひら舞っている状態を「影」だと理解している。この花も影のアーキタイプを持っていると思われる。 つぼみをよく観察出来ていないが、咲き始めの花弁は緑色をしている。後で本をみると徐々に成熟して黄色くなるということだ。すでに開いた状態が未熟な色のままであることはめずらしい。女性の成熟さをあらわすのか。
 香りは、黄色くなった花弁の花からしか香らない。イランイランは野生のものはあまり香りがしなくて、手を入れてはじめて香るらしい。しかも2ヶ月ごとに剪定をしなければならず、栽培も難しいそうだ。葉は常緑でつやつやしていて力強い感じがするが、枝は意外にもろいらしい。ハイビスカスの葉も光を含んで濃い緑でつやがあるが、それと似ているかも。花は下向きになっているところから光りが入りづらい。カーテンかすだれのような花弁のすきまから入るのだろう。

 実を言うと私はイランイランの香りが苦手だった。この香りがすごく好きだという人はたくさんいるので、どこにそんなに惹かれるのかと思ってたぐらいだ。しかしいろいろブレンドなどしているうちにそう嫌いでもなくなった。
 フラワーエッセンスがあるときっと役立つと思う。いくつかのメーカーで作られているところがあるらしいが。精油は現在コモロ諸島が中心になっているので、育っている地域が限られているかもしれない。
 もちろんこの花は、精油だけでも効果があるので、特にフラワーエッセンスでなくてはということもないかもしれない。
 イランイランの精油を(グレードの高いオーガニックのもの)一滴、第二チャクラのところに塗布してみよう。熱く感じるだろうか。何かが動き出すような感じがするだろうか。
 ハートにも感じるだろうか。第二チャクラのつまりがあると感じる人は毎日(ときどき休みを入れながら)イランイランを意識的に使ってみるのもいいかと思う。
 もしかしたら思わぬ自分の影を発見することになるかもしれない。
 精油では、他に不安による過呼吸、早い心拍をスローダウンさせる働きがあり、怒りをおさめる作用もある。また頭皮の強壮にもよく、私はパルマローザとブレンドしたヘアケアオイルがお気に入りである。これでシャンプー前に頭皮に刷り込みマッサージするとこの上なくいい香りにうっとりする。30分くらいおいてからシャンプーをすると髪もさらさらになる。


☆すみれ  2002/2/1
  スィートヴァイオレット
 和 名: ニオイスミレ
 学 名: viola odorata
 科 名: スミレ科スミレ属

 花の時期: 2〜4月
 栽培方法: 耐寒性が強く、土質を選ばず、半日陰でも開花する。
 原産地: ヨーロッパ西部
 名前の由来: すみれはいくつかの説があります。
 伝承・神話など: 

ギリシャ神話に多く残されているが、たいていはにかみやとか追いかけられて、めだたない姿に変えたとかそういうものが多い。
ハーブとしての活用 花は砂糖漬けにしてお菓子の飾りに使ったり、リキュールなどの風味調味料などに使われる。
ハーブ、精油としての活用 葉や花のシロップは去痰作用があり、咳など胸部感染症を緩和する。また解熱作用、のどの痛みを和らげるなどの作用も。冷却作用もあり頭痛、炎症のあるところの腫れを和らげる。精油はアブソリュートとして香水に使われたり、膀胱炎、呼吸障害によい。
フラワーエッセンス 感受性が強く内気な人がグループの中であたたかさを発揮するのを助けます。

 以下某MLに送ったメールから

 スミレの香り
 ビオラ・オドラータのオドラータは「匂いのある」というそのままの意味ですが、スミレの香りをかいだことがありますか?
 実はこんなに毎年見ているわりにその香りを知らなかったんですね。
 普通、香りのある花はその付近へ行っただけで香ったりするものです。しかしスミレは近寄っても、腰を屈めて顔を近づけてもその香りを確認することが出来ません。
 よく本には「強い芳香」など書かれてあるけど、そんなに強く香らないではないかと思いながら、人の家のすみれとは重々承知ですが、1本拝借させてもらいました。鼻孔に花をそのままくっつけるようにして、香りが確認出来ました。なんか甘いような香り。その日まだ1月だったので外の気温は低い状態です。
 その後、近くの店でお茶を飲みながら、花のスケッチをし、何度も香っていました。
気のせいか、だんだん香りが強くなるような・・。室内の温度のせいなのですが、しばらくしてきわめて濃厚なすごい香りがするようになりました。10年くらい顔みしりだったのに、突然その人の意外性を知り、「あなたってこんな人だったのね!」という驚きでした。
 ジャスミンに負けないような香りを持っているのでした。
 もしニオイスミレを発見したら、戸外で香りをかいだり、部屋の暖かい場所でかいだりして違いを見てみてください。多分1月と3月、5月ではその香り方も変わってくるはずだと思います。

 この香りが表すものが内面のあたたかさなんですね。  ところでスミレの香料っておいくらするか知っていますか。
 日本でよく知られているロバート・ティスランド社のヴァイオレットリーフアブソリュートは2ml 12500円もします。ジャスミンやローズと同じくらいか、メーカーによってそれより高価です。どうしてもこのヴァイオレットリーフアブソリュートがほしくて、イギリスでよく購入している精油メーカーから買いました。海外ですと精油の値段は3分の1くらいで購入出来ます。
 待ちに待ったアブソリュート到着。そして香りをかぐとリーフなので花の香りとまったく違う。花のアブソリュートは不可能なのだろうか。すごいくさい感じ。草をつぶしたような香り。フローラルな感じは印象としてはしないけど、深い香りはします。
 そこでそのアブソリュートを使ってアルコールベースの香水を作り、(サンダルウッドやラベンダーなど5種類ほど使いました)最後にヴァイオレットのフラワーエッセンスを入れました。意外にいろいろ混ぜても一番ヴァイオレットリーフの香りが優勢に香ってしまいます。でも今はけっこうなじんできていい感じです。春らしくなりました。

 ヴァイオレットリーフアブソリュートは香水以外にも効能があるので、使おうと思えば使えるでしょうが、強すぎるかな。ちなみに香料はエジプトとフランスでとられていることが多いようです。
 参考:「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
 この84の中にバイオレットという項目があります。

 メーテルリンクの「花の智恵」という本にこんなふうに書かれています。
 「スミレ、この花の冷浸法の油脂がいくらしつこく迫っても屈しないので、さらに火による責め苦を加えねばならない。そこで脂肪が湯煎にかけられる。こんな手荒い扱いを受けては、春の道を飾る控えめな甘美な花も、その秘密を護る力を少しずつ失わざるを得ない。・・・略 このおぞましい拷問はスミレがオリーヴの木の下に花咲く季節じゅうずっと続くのである。」

 なんかこれを読むとかわいそうに感じてしまいますが、きっとこのアブソリュートは何百というスミレの犠牲があるんだよね。
 「手が冷たく湿っていることも多い」
 これだけでヴァイオレットタイプの人の体質がイメージ出来ます。
 例えばアーユルヴェーダだったらヴァータ・カパ体質に近く、ピッタではないことがわかる。東洋医学でいうと湿痰といわれるような体質に近いかもしれない。これは体内の津液が過剰で肺に痰が多くなると皮膚に水があふれる状態にまでなります。
 実をいうと私の手は冷たくて(そうじゃないときもあるかもしれないけど)湿っていることが多いのです。生まれてからどんなに水仕事をしても一度も手荒れをしたことがなく、ハンドクリームを必要としたことがありません。体質的に痰がたまりやすいのか、気管支炎などなりやすいという傾向もあります。

 ヴァイオレットの葉にはサポニンと粘液質を含み、去痰作用があります。粘液質はそれ以外に保湿作用もあり、同じように粘液質を含むコンフリーやマシュマローの葉も保湿剤としてよく化粧水の材料に使われます。

 湿った土を好む傾向、あたたかくならないと香りを出さない傾向、葉に含まれる粘液質、寒いうちから花が咲き始める(種をまくときも一定の寒さに十分にさらしておかないと芽が出ない)、これらが手が冷たく、湿っているという定義の要因ではないかと思います。
 粘液質といえばシュタイナーの4つの気質に粘液質というのがありますが、水があふれているという点では近いかもしれません。

 香りについての補足  まわりの暖かさを確認してからでないと内面を出すことが出来ない性質は、石橋をたたいて渡るような性格に近いような気がします。地の性質が含まれていること。星座でいうと地の星座を1つ以上含んでいることが考えられます。
 地を覆うようにして生える傾向もそれをあらわしているように思います。


ロータス  2002/8/27  和名: ハス 蓮華 芙蓉
 学名: Nelumbo nucifera(ヌキフェラは堅い実の意味)
 科名: スイレン科ハス属またはハス科ハス属

 花の時期:  6月〜9月
 栽培方法: 発芽率は100%だが、花を咲かせるまでが難しい。日当たりのよい場所は必ず必要。
 原産地:  インド
 名前の由来:  ハスは花が終わった後の花托の形がはちの巣に似ていることから「ハチス」と命名。その後「蓮」となった。
 伝承・神話など:

 ギリシャ神話ではオディッセウスたちがたどり着いた島でロータスの実を常食する人々がいて、オディッセウスの部下たちがそれを食べてすべての任務を忘れ、その実を食べることに夢中になります。それから浮き世を忘れて楽しく暮らす人々のことを「ロータスイーター」と呼ぶようになったそうです。
 他アジアでの伝承はほとんど女性にたとえた話が多く、ハスの女神性を表しているようです。
 ハーブとしての活用 花、葉、果実、蓮根どれもそれぞれ薬効があり、さまざまな効果をもたらす。
 フラワーエッセンス 開かれ、広がりのある精神性。精神的バランスをとる。主にクラウンチャクラに働き、瞑想時に洞察や統合力を得ることができる。

 蓮とのつきあいはまだ浅い。今年の夏、フラワーエッセンスのクラスにて植物の研究発表をすることにしたはいいが、どの植物にするか迷いかねているときに蓮池を通りかかったのだ。
 なんとびっくりする存在感。蓮はとてもダイナミックな花である。まず葉がでかくて私の背丈より高い。池にびっしり覆う形になっている。そしてそれより突き出て花がまた大きい。そして美しい。それから引きつけられて蓮を追うことになった。
 美しい蓮の花が見たかったら早朝に行かなければならない。このとき私は大きな誤解をしていた。蓮の花が開くときにポンと音がすると信じていたのだ。ところがどっこい音はしないそうだ。開くところを見ようと早朝に公園まで足を運んだ。その公園は朝5時半からなのだが、5時半に行ってみるとすでにたくさん開いていた。しかし昼間みたのとは様子が違い、なんとも幻想的で美しい。すがすがしい朝の空気と蓮の甘い香りのせいだろうか。
 蜂などの虫も蓮の周りを盛んに飛んでいる。これが10時くらいだと虫すらもいない。
 交配は開き始めにおこなわれるようだ。ここでおもしろいのは花の開き方。
 蓮は水面上につぼみが出て、花が開くまで約20日間かかる。そして花が開き始めて、散るまで4日間と決まっている。
 「れんげのはーながひらいた。ひーらいたとおもったら、いつのまにかつーぼんだ」という唄があるが、蓮の花はこの4日間を開いたり、閉じたりしてすごすのだ。
1日目は早朝4、5時よりゆるみだし、3〜5cmの口を開いたとっくり形となる。
そのまま8時くらいには閉じ始める。

2日目は真夜中より動き始め、朝7時〜9時までが満開でおわん形となる。香りがあり、虫も寄ってくる。
色も美しい。お昼くらいには閉じる。このとき外側の萼はおちる。
3日目は夜中より開花し、9〜10時には完全に開き、皿形となる。
花托がすっかり見え、おしべは横に開き、花びらの色はあせてくる。香りもあまりしない。午後は半開のままで終わる。
夕方観察すると半分閉じてて、半分くっついたまま開いている。
開きすぎて閉じきれない様は定義にある精神的プライドが高い状態をあらわすと思った。
花びらは執着してひっぱっても取れない。

4日目は夜中から開き、6時には完全に開き、午後には散る。
おしべがついた花托のみ残る。

 この花托はやがて大きくなり、果托となり、褐色化する。中の実が大きく熟し、重くなって下を向いたときに実が落ちる。
 この果実は堅い果皮を持ち、長い間時期がくるまで休眠状態で生きている。
 2千年の時を経て発芽することが出来る。こうした状態は忘我、ロータスイーターの話にもつながるような気がする。水と深い関わりを持つこの植物は水と言ってもミムラスのように流れる小川のそばであったり、海の近くに咲くような花とも違い、たまった水である沼地にて育つ。水は感情をあらわすが、この点では感情はない。濁っている見通せない水は深い無意識の世界である。
 水、無意識、忘却といったキーワードから海王星との深い関わりが考えられる。
 自我を捨てて、何かに身を投じるときこのエッセンスが役に立つだろうか。4日目は夜中から開き、6時には完全に開き、午後には散りおしべがついた花托のみ残る。
 葉は大きく丸い少しハート形で花と同じくまっすぐに地下茎よりのびる。突起があり、水をはじくようになっている。試しに水をかけると丸くなってころころころがっていった。
 そのことが不浄ということで仏教と深い関わりを持つことになったようだが。「はすっぱな女」という言葉もそこからくる
 茎は空気の通り道となり、レンコンと同じく穴がいくつかあいている。
 葉にも香りがあり、これにご飯などを包んで香りをつけることもあるそうだ。

 ところで蓮はアジア、特にインド、タイ、ベトナム、カンボジア、中国などではかなりポピュラーな花である。おみやげにハス茶は有名だし。ハス料理も数々あるようだ。
 ハスの形のおもちゃや灯りもよくある。特定の国というより、アジアというと思い浮かべる花である。日本でも実はマニアがいるようだが。
ハスに関する民話や伝承もアジアには多くあるのだが、ほとんどが美しい女性をあわらす。恋愛に関した話も多い。れんこんのつながりから繁栄をあらわすとしてインドの女神ラクシュミーのお気に入りともされている。また、ハスの葉が胎盤の形に似ていたり、インダス文明ではハスの女神像が作られており、女性性、女神といったキーワードが出てくる。
 FESでの定義は欧米人からみたものであるが、アジア人にとっての定義はまた変わってくるかもしれない。それは蓮の花が特によくどっかの庭で見かけるような花でもないのに、日本人でも心の深くには知っている花のように感じるところからも言える。
 その意味ではFESの定義にはないアジア人としての何かを呼び覚ます要素が蓮の花には含まれていると思われる。アジアのアーキタイプの花があるとすればまさに蓮がそうなのである。丸みがあり、意識と無意識の境界が甘く、光に向かって高くのびる花は神聖さを表し、女性的な智恵を持っている、そんな感じである。

☆写真の花は高松の栗林公園の芙蓉池で写したものです。☆

以下、蓮に関する文献参考資料。

「蓮の文華史」三浦功大 かど書房

「蓮 ものと人間の文化史21」 阪本祐二 法政大学出版局
この本にハスにまつわる民話や伝承がたくさん紹介されていました。

「ハスを語る」「ハスと共に六十年」大賀一郎

「ネパール・インドの聖なる植物」T.C.マジュプリア 八坂書房
さすが八坂書房。植物について、伝承などもあわせてくわしいです。

○ロータスに関するサイトの案内
http://bymn.hotspace.jp/karakusa/hasu.html

○月刊ロータスファン
http://www24.big.or.jp/~ayoshida/lotus/

 ハスマニアは意外に多く、このあたりからのリンクなどでどんどんハスの奥深い世界に触れることが出来ます。
 BBSのマニアたちの書き込みも特別な世界を思わせます。
 群生地案内もあり。

○メダカの学校
http://www.ne.jp/asahi/kazu/ym/

 種からの発芽の様子が写真入りでくわしくみることができます。